注目の「木育」。親子で森林を知って子供の笑顔を守ろう!

広島で暮らしのてまひまを楽しむ“素敵なあの人”に会いに行くシリーズ「あの人に会いにいく」。今回は「木育」に注目。ある日のショッピングモールの一角、子供たちが床一面に広げられた積み木で遊んでいます。木の香りが漂い、積み木と積み木がぶつかり合う音も心地よく響きます。目を引いたのは、子供たちのそばでもくもくと積み木遊びをするパパの姿。会場に「木育ツアー」と書かれた幟を見つけ、木育って何? なぜ積み木? どうして親子で? そんな疑問を携えて、イベントを主催する一般社団法人パパフレンド協会代表の北佳弘さんを訪ねました。

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ゲスト:北佳弘さん

老若男女が「子育て」をキーワードに集まりつながる場を提供する、一般社団法人パパフレンド協会の代表理事。2009年から専業主夫、男の子3人の子育て中。子育て環境の充実や父親の育児参加を遊びの中で呼び掛けていこうと2011年にパパサークルを設立。任意団体パパフレンド協会を経て、2016年に一般社団法人化

HP

パパも夢中になる
積み木遊びで育児参加

北さんによると木育とは、「木と親しみ、五感で木材のよさを感じることから始まり、木の文化への理解を深める、また材料として利用の意義を学ぶ教育活動」のこと。木を身近に感じ、森林や林業のことに関心を持ち考えることができる豊かな心を育む取り組みです。

北さんが代表を務めるパパフレンド協会では、「まず木に触れる」ことから木育活動をスタート。広島県産材を使ったオリジナル積み木「WOODDADDY(ウッドダディ)」を作り、積み木で遊べるイベント「木育ツアー」を会場を借りて随時実施しています。

最初に用意した積み木は、薄い小さな板の1種類。遊び方に制限がないので、想像力次第で作り出せるものは無限大です。小さな子供もつまみやすいように、大き目サイズの積み木を用意して全3種類になりました。

これらの積み木を積み上げたり並べたりと幅広い遊び方ができます。集中力、創造力、周りの友達の作品を壊さないようにするなどの思いやりの心も育てることも期待できます。「遊びを通して楽しみながら木の魅力を知ってもらえます。遊びの広場として男性も入りやすく、パパが子供と一緒に本気で楽しんでいる姿がよく見られます。パパの育児参加のきかっけにもいいなと感じています」と北さん。

災害支援から始まった木育

子育て支援活動を行う北さんが、木育活動を始めることになったきっかっけは2018年7月初旬、西日本豪雨災害でした。SNSに被害状況やボランティア活動の報告が連日アップされ、何もできていない自分に申し訳ない気持ちが生まれてきたそう。情報をチェックする中で山から流れ出た土砂が公園に集められ、そこには危険物も含まれていることから子供たちが公園で遊べないという事実を知りました。

北さんは被災した地域を原付バイクで訪れて状況を把握し、遊び場が必要な地域、そのイベントが可能な場所を探しました。行政の協力も得ながら呉市天応地区や安浦地区、東広島市でイベントを実施。開催費用は災害支援のための補助金を活用しました。

子供の遊び場のイベントを準備しながら、土砂災害が起こったきっかけについても考え始めていた北さん。

「森林に放置された間伐材で川がせき止められたこと、いつも見ている山が人工林であることも初めて知りました。戦後に木が植えられ、ところが国内の木材の需要が減少し、林業の衰退、放置林の増加、それが災害につながっています。これを健全化するには、次の担い手、子供たちが次の担い手になる必要がある!」。

その気づきが、子育て支援の中での災害支援、木育活動へと広がっていきました。

「見てみたい!」という
興味を学びの入り口に

木育ツアーでは、木のおもちゃで遊んで木に親しみ、さらに森林保全に関心を持ってもらうための展示をしています。パネルを見てもらうためにゲームとからめるといった工夫をするものの、遊びと学びの距離はなかなか縮まりません。

「木のおもちゃで遊ぶ場所に、伝えたい情報を持ってこれたらいいのではないか」と思い立った北さんは、アプリ開発に乗り出しました。

アプリ「木育AR博物館」では、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)の機能で、会場にあるパネルの写真にスマホやタブレットをかざすと映像を見ることができたり、普段では見ることのできない角度で林業の仕事の様子を見たりすることができます。木育ゲームでは苗木から木を育てる疑似体験ができ、ゲーム感覚で森林サイクルを学ぶこともできます。

「見てみたい!」という興味や、「写真が動いた!」という驚きが、学びの入り口となっています。

北さんのてまひまは?

次々とプロジェクトを立ち上げる北さんですが、失敗もたくさんあったといいます。「動いてきたから必要なことに気付くことができました。動いて修正する繰り返しです。考えていただけでは何も始まらないから」。迷ったり立ち止まってしまいがちな子育て中の私の背中を、ポンと押してくれる言葉でした。

次にやることを探し続ける北さんの原動力は「家族旅行」。共通の話題が増えて、家でテレビを観ていても「ここに行ったね!」と会話が弾むそうです。旅行先は遊園地から歴史的な場所やグルメ旅に変わり、子どもの成長を感じるとのこと。家族時間を積極的に持つてまひまが、北さんの暮らしを豊かにしているそうです。

あの人に会いにいく

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